ふわ、と欠伸をしながら教室へ入った。私はまだ重たい瞼を擦りながら、自分の席まで行こうとした。私はぼーっとしながら歩いていたら、足を引っ掛けられた。私は驚いて、「なに、するの」といった




「別に・・アンタがボーっとしてるのが悪いんでしょう」
「だからって・・」
「アンタ、ジローくんと付き合ってるんでしょう」




語尾は疑問ではなくて確信だった。私は目を見開いて、「私と・・ジローくんが?」と聞き返した。私とジローくんが付き合っている?なんでそんなことになっているのだろうか




「ええ」
「私、ジローくんと付き合ってないよ」
「嘘おっしゃい」
「本当だってば!」




私が必死になっていっていたら、後ろから、「もう、やめなよ」と言う声がした。ジローくんの声だった。私は、「ジローくん・・」としかいえなかった。ジローくんの表情がよく見えなかった




「さんと俺は付き合ってなんかないよ」
「でも・・」
「カッターのことはさ、仕込んだ君たちが悪いでしょ」
「っ!」




ジローくんはそういって、自分の席に行ってしまった。私はなんとなく居づらくて、教室を出た。もうすぐ授業が始まろうとしている廊下はとても静かだった





青春デリバリー #07(20060813)