私は久しぶりに早起きをした。なんかもやもやしていたものもすっかり消えていて、朝はさっぱりしていた。私が鼻歌を歌いながら制服に着替えていたら、携帯がなった。誰だろ、なんて呟きながら携帯の通話ボタンを押した




「もしもし・・」
「さん?俺ジロー!」
「じ、ジローくん?!な、なんで私の番号・・」
「クラスの女子に聞いた!」
「な・・にか、用事?」
「うん・・もう学校へ行く準備はした?」
「え、今着替えてるけど・・」
「じゃあ、行っても大丈夫だね」
「へ?」




私が聞き返した途端、ピンポーンとチャイムが鳴った。私はジローくんに、「ごめん、ちょっと待ってて・・」といって携帯を持ちながら、玄関へ出た。ドアを開けると、なぜかそこにはジローくんがいた




「え、ジローくん?」
「だから、行っても大丈夫だねって行ったじゃんか」
「今来るとは思わなかったよ・・」
「準備できてる?」
「うん・・鞄とってくるね」




まさかの訪問だった。私は急いで鞄を持って、ジローくんと家を出た。隣にジローくんがいると思うと、なんとなく、いつもの歩き方を思い出せずにいた





青春デリバリー #09(20060815)