ベッドに腰をかけた。眠いのだけれど寝る気になれず、暫くぼーっとした。そういえば、ここんところろくに寝てなかったことを思い出した。私はごろんと横になってみた。するとチャイムがなった




「誰だよ・・」




私がドアを開けると、母と妹のイオリがいた。私は一瞬で目が覚めた。私は、「何か・・御用ですか」といった。イオリは、私の双子の妹で私が受け継げなかった血継限界を受け継いでいた




「別に・・イオリがどうしてもとね」
「姉さん!今日は2人の誕生日だよ!」




イオリは笑いながら、「おめでとう」といった。私が暗部だということはイオリにはいっていない。私は軽く笑って、「ありがとう」といった。母も父も親戚も皆私のことを嫌っている




「ほら・・さっさと帰るわよ」
「え・・でも、」
「帰りな・・イオリ」
「うん・・」




私が皆に蔑まれ罵られていることを、忘れたことはない。今こそ表立って罵られなくなったが昔は酷かった。毎日罵られるのは当たり前、何もしていないのに殴られ蹴られ、しかしイオリはいつまでも愛され続けていた。静かに、私は忍具を一通り整備した。不具合がないように、丁寧に綺麗にした




「さようなら・・」




私の名前は・・二つ名は、氷の夜叉だ




光彩シャングリラ #03(20070808)