なぜか隣には男の子。なにげにイケメン。別にミーハーではない。よ。男の子は最初よりなんだか雰囲気がやわらかくなったように感じる。まあ感じるだけだけれども。近所のコンビニにいったから、うちに着くのなんてあっという間だ。すると、「うち、ここら辺なん?」と聞かれた。「いちおうね」「そうなんか!うちもここら辺なんやで!」・・・すごく嬉しそうだ。 「・・・あ、ここ」 「へえ、ここかって、」 「?どうかした?」 「うちも、ここやで」 「まじか」 「おう」 どうやら男の子と同じマンションらしい。うわあ、偶然・・・なんて、絶対神さまの仕業だろう。あんのやろう・・・。とりあえず、うちの前まで着いた。と、そこで思い出す。あれ、ここオートロック・・・だよね、そうだよね、うん・・・こんな高級マンションがオートロックじゃないはずがない。じゃあ、私ってば・・・かぎ、もって出たっけ?ハハハ 「・・・かぎ、」 「どうしたん?」 「もって出るの忘れた」 「は?!」 * * * 「にしてもアホやんなあ、自分」 「うるせーよ」 「ひどっ」 管理人さんにいって、部屋をあけてもらった。今度から注意するように言われた・・・まあ、そりゃそうだよな。気をつけよう。つか、「名前、なんだっけ」男の子と呼ぶのはそろそろ飽きた。名前を知りたい。そしてあだ名をつけたい。 「今更やな」 「でも名前知らないと呼べないし」 「せやな。俺は忍足侑士や」 「・・・押したり引いたり?」 「どんな名前やねん」 っていうか、押したりじゃなくて忍足ってあの漫画の主要キャラじゃなかったっけ・・・?え、もしかして、「スポーツとかしてたりする?」「ああ、テニス好きやけど」やっぱりな!ああ・・・もう、 「自分の名前はなんて言うん?」 「ああ、私は」 「な、これからよろしく」 「・・・えー」 「なんでそんなに嫌そうなんや」 あーでも、ま、そんなに関わらないだろうし、いいのか。学校一緒でもそんなに仲良くしなければいいんだし、ね。よし、これでいい。あーいらない心配して損した。そろそろ帰ってもらって、学校の準備とかしようかな・・・ 「用あるから、そろそろいい?」 「あ、せやな」 「そういえば、このマンションなんでしょ?どこの部屋?」 「そうそう、俺の部屋な 隣なんやで!運命感じるなあ」 とりあえず一発殴っておいた |