「あーとーべぇーっ」
「邪魔するでー」
「おっじゃましまーす」
「勝手に入っていいんですかね?」
「いいんじゃねーの?」



今日はクリスマス。(しかも、冬休みだ!) (もう、毎日がはっぴーではっぴーでならないよ)ということで、氷帝男子テニス部レギュラーメンバーでクリスマスパーティすることになりました。 (はい、だから只今跡部の家まで押しかけてきました) (え?跡部は了承済みなのかって?いいえ、跡部抜きで決まったことですから!) なんかもう、ぞろぞろと中に入っちゃってますけど、いいですよね! っていうか、メイドさんもなんか「どうぞ」ってにこやかに案内してくれてるし! (あれ、跡部いないのにね・・・いいのかな)「え、あの・・・いいんですか」 「はい、一応皆様顔見知りですので、中でお待ち下さい(にこっ)」 くっ・・・メイドさん、可愛いな!(え、レズですか、アンタ!) 「いきなり、押しかけちゃってすみません」「いえいえ、皆様、クリスマスパーティでも計画なさったのでしょう?あ、今景吾様お呼びしてきますね」と言って、メイトさんは行ってしまった。 (ちなみに私たちが案内されたのは、・・・リビング?あれ、居間?客間かな?・・・ま、いっか) 兎に角、跡部のリアクションは・・・、多分みんな考えていることは一緒だろうな(要するに、想像がつくってことさ!)あ、メイドさん帰ってきた。 「もう少々お待ち下さい。あ、皆様のお名前は伏せておきましたので、リアクションをお楽しみ下さい(にこっ)」 このメイドさん、結構ノリがいいタイプだな・・・!(楽しいよっ)



カチャ、



「めりーくりすますっ」
「(プチン)・・・てめぇら、なんでうちにいるんだ!」
「クリスマスパーティを開こうと思ってね、跡部の家ならできるんじゃね?みたな!」
「みたいな、じゃねぇよ!了承してねぇだろうが!」
「えー、決まっちゃったんだからいいじゃん!」



ぶー、と効果音つきでみんなでぶーいんぐしたら、跡部は眉間に皺を寄せた。 (思いっきり嫌そう顔だな、おい)「そんなに嫌なの?」「あーん?嫌に決まってるだろうが」 「えー楽しいじゃん、みんなでパーティ!」「知るか」「ちぇっ」 (跡部がなんか言ってるのが聞こえたけど・・・ま、気にしないことにする!) いや、そりゃ・・・一応、私は跡部の彼女だったりするわけだけれどもさ、うん、跡部だって色々忙しいだろうし、しかも、彼女っぽいことしてあげられないし・・・あーもう、好き・・・なんだけどな。 (うぅ・・・なんか自分で言ってて虚しくなってきちゃったし)(考えるのやめよ、) それから、数分間跡部と私たちの言い合いが続いたけれど、結局私たちの粘り勝ち。 「チッ、てめぇら、部屋は貸すがあとは自分達で勝手にやってろよ」 「おっけーおっけーべりーおっけーっ!」私がそう答えると、跡部はニヤリと笑ってこういった。 「、何言ってあがる」「へ?」「てめぇは俺と一緒だ」「え、えーっ?!」 「えー、じゃねぇよ」「私だって、みんなと一緒に騒ぎたいよ」「・・・」「・・・」 「・・・はぁ、」「え、なにその溜息!」「しょうがねぇ、そのかわりに俺様も一緒にパーティに出る」 「え、いや、無理しなくても・・・」「てめぇはわかんねぇのかよ?!」「?」 「ま、いい」跡部、今日と特に変なんだけど!(いっつも変だけどさ!)





「跡部は大変やな」
「そうだねー、気づいてもらえないって悲Cー」





***




はい、パーティ楽しんでます!けど、「なんで一緒についてくるんだよ!」「嫌なのかよ?」 「そんなに引っ付かれたら嫌に決まってるでしょ!」「チッ、」 そう、今までずっと引っ付いてきてたんですよ!(有り得ないですよね!) (どういう神経してるんだか!)ま、今言ったら去ってくれたけどさ。 大体、レギュラーしかいないからそんなに引っ付かなくても大丈夫で・・・しょう(自信は、ない・・・けど) それにしても、たくさん食べたな!満腹なんですけどっ(大満足っ) そしたら、宍戸が「ー、もっと食べろよ!」なんて言ってきた。 「え、でも、もうお腹いっぱいだから!」「は?もうちっと食えよ、少食だな」 「しょ、少食かな?」う、嘘でしょう!(だって、結構食べたよ?) (お皿だって、結構使ったし、みんなが大食いなだけなんだよ!)「いらねーのか?」 「う、うん・・・もう、遠慮するわ」だ、だって・・・お腹いっぱいってのもあるけど、うん、ほら、これ以上太ったらヤバいしね(うん、そうだよ) 「そうか?じゃ、ま、終わるまで待ってろよ」にかっと笑う宍戸に少しほのぼのしながら、ぎゃーぎゃー騒ぐレギュラーメンバーたちを遠目でみていた。 (よくあんな中に入ってたな、私) (っていうか、あんな美形集団に囲まれてたことをすっかり忘れていたよ) (っていうか、一人浮いてるじゃん、私!)そんなことを考えていたら跡部が横に来た。 (なんだろ、)



「おい、」
「ん?」
「ちょっと、来いよ」
「えーどこ行くの」
「ついてくりゃ、わかる」



私は仕方なく、跡部についていくことにした。 (だって追い払っておいて、流石についていかないっていうのは・・・すっごい失礼かなって思う、から) (なにがあんだろ、)「何々?」「静かにしてろよ」「えー」 「ほら、ここだ」と、跡部が扉をあけた部屋はとてもシンプルで広い部屋だった。(え、なに?) 「ちょっと、ここで待ってろ」「え?あ、うん」 うーん・・・なにがあるんだろ、クリスマスにちなんだこと?いや、ものか? うー・・・ま、まさかとは思うが、ここで食われたりはしないよな? おい、管理人裏なんて書いてないよ?!跡部っはやく教えろよ!こっちは貞操の危機なんだよ! 「悪いな、待たせて」「いい、けど・・・」「ほら、やるよ」「え?」ぽい、と投げられた。 (小さいな、っていうか、軽い・・・?)そして小さい箱は、私の手の中へと落ちた。 「開けてみろよ」「う、うん」私はゆっくりと箱を開けた。(あ、これは・・・) 「ゆ・・・び、わ?」「そうだ」「私に?」「ああ」「私、なにもあげられないよ?」 「何言ってあがる」「え、?」「お前からはもう、もらったよ」「な、なにを・・・?」 「今日、お前と一緒にいられた。ま、ゆっくりじゃなかったがな」「え、でも・・・そんなこと」 「俺様にとってはいいんだよ」「あり、がと・・・私もね、跡部といれただけでよかったんだ」 私がそういうと、ゆっくりと跡部に抱き寄せられた。(嗚呼、なんて暖かいんだろう) (跡部は、大きくて暖かい・・・大好きだ



・・・、」
「なに?」
「好きだ」
「・・・うん、私も」
「普段、お前と一緒にいてやれなくて悪いな」
「いい、よ・・・私だって、彼女っぽいことしてあげられなくてごめん」
「そうだ、」
「へ?」
、そろそろ苗字で呼ぶのやめろよ」
「え、だって苗字の方が呼びやすいんだよ」
「いいから」
「えー・・・景吾?」
「これからもそう呼べ、呼ばなきゃ答えねぇからな」
「ぶー・・・」

、」
「・・・ん?」

「好きだぜ、」
「うん、私も」





君といられることが、幸せ

(つまりですね、今日という日は幸せだったのですよ!)