はい、只今好調・・・いえ、校長室に来ております。え、何の用かって? そんなヤボなこと聞くんじゃねぇやい!・・・すいません、調子こき過ぎました。 いや、そんなに大したことはしてないんですけどね? 実は、毎日の遅刻と成績の悪さで呼び出されました。(いや、結構大したことあるじゃん) なんかもう一人いるらしいから、ここで待ってろって先生に言われました。 (あーあー折角早く帰って、寝ようと思ってたのに!)(はい、ソコ!早すぎとか言わない!) ・・・っていうか、ずっと立ってろってことっすか?辛いなー辛いよー(棒読み) ここに椅子は・・・あ、校長先生の椅子(ふわふわのふかふかな超高級品な椅子!)があるではないですか! チラリ、(左側をチェック!)チラリ、(右側をチェック!)・・・誰もいない! よっしゃー今だ!よっこらせ、・・・!「おおー・・・ふっかふかじゃないっすか!」(感動中) フンフンフン・・・♪と鼻歌を歌いながら、椅子でくるくる回っていたら、いきなり扉がガチャリと開いた。(・・・え、もうですか?!) 「あ・・・、」「・・・(ふるふる)、お前・・・反省しとるのか!」「す、すんません!」 ガバ、と立ち上がって直角に勢い良く頭を下げた。 (残像見えたんじゃね?ってくらい、早かったと思う!) 「ま、これからたっぷり説教してやるからな」ちょっとニヤリと笑った担任は少しキモかった。 頭を上げたら、見覚えのある顔がいた。 俺が野球に熱中していたとき、数学担当の先生に呼ばれた。 しかも、グラウンドにいたから、大声で呼ばれたから、野球部の奴らにも笑われた。 「先生がお呼びだぜ、エースくん」「おいおい、エースが成績落としてるんじゃねぇぞ?」 「ははっすんません、ちょっといってきます!」 そういって、俺はユニフォームのままだったけど、そのまま先生についていった。 「え、どこいくんっすか」「校長室だ」 「校長室?!え、そんなに成績悪かったっすか」っていうか、ツナはどうだったんだという考えが先に浮かんだが、あえて言わないでおこう。 黙ってついていくこと、数分。 校長室について、先生が扉を開けたら、一人の女が校長室の椅子でくるくる回っていたのが見えた。 (先生は怒りでふるふる震えて、その女に怒鳴っていた) なんか、その女はすっげぇ勢いで謝ってたけど、あれ直角に腰曲げてるよな? すげーそこまでして謝ってるやつを初めてみた。少し俺がじっとみていたら、女と目があった。 あっちは俺を知っているような目だったけど、俺は知らない。けど、綺麗な目をしていた女だった。 (ちょっと茶色が明るめで、無邪気な感じだったような気がする) えっと・・・、だっけ。さっき先生が叫んでいたとき、って言ったような・・・違ったっけ?「ここへ並べ!2人とも、早く!」「へーい」 「わかってるってば」俺が右側、女が左側で並んだ。 「お前ら、呼び出された理由はわかるな?」 「え、まー・・・まぁまぁだけど」 「一応は・・・」 「1人ずつ言ってみろ!から、」 「えー・・・遅刻と成績ですか」 「山本は」 「数学の成績の悪さっすかね」 「わからなかったら、怒鳴ってやろうと思っていたが・・・わかっているならいいんだ」 「先生、さっさと終わらせてよ」 隣のヤツの名前はっていうらしい。やっぱり、当っていた。 は口を突き出して、先生にぶーいんぐしてやがる。面白いヤツ! そういや、普通の女子と並んだら結構な身長差があるはずなのにとはさほど差がないように感じられた。 俺はチラリと横目で見ると、5pの差があるかないかくらいだった。 (ということは、160p以上あるんだな、は)は結構真面目に聞いているようで、先生が熱弁いている間、目を逸らさないで聞いているし、いちいち相槌をうっていたりしている。 (しかも、自分の意見も先生に堂々と言っている姿は凛としていた) 「だからだな、お前らはさ・・・」「先生、私忙しいんですけど」「お前、帰宅部だろうがぁッ!」 「いや、私はともかく野球部のエース、山本くんはいいんじゃない?私よりは、罪が軽いでしょ」 「いや、まぁ・・・そうだが」「エースがいないと野球部も大変ですよねー山本くん」 「え、俺?別に・・・だいじょ「(こそこそ)ちょっとダメかもぐらいで言っておけよ、そしたら今戻れるよ」 「・・・少し心配っていうか、俺も練習したいっすよ」 「くっ・・・仕方ない、今日はこれでやめるが・・・これ以上、は毎日遅刻だったり、山本はこれ以上成績が悪くなったりしたら、停学も有り得なくはないからな」 「はーい」「うぃーっす」そう言って、先生は校長室から出て行った。 (そういえば、先生は校長先生がいないのに、なんで校長室に呼んだんだろう) 「ふぅー・・・ま、お疲れさま」 「えっと、っていうんだっけ」 「そうそう、山本くんでいいんでしょ」 「おー・・・あ、呼び捨てでいいぜ?」 「そう?じゃあ、山本で」 は、俺の苗字を呼び捨てにするときに"にかっ"と笑った。 その笑い方は、そこらにいる女子とは違ってさっぱりした感じで、例えてみると・・・柑橘系の果物な感じにさっぱりしていた。 ・・・結構、気が合いそうなタイプだな。 こう、優等生っぽいのは苦手だが・・・こいつも成績悪いみたいだし、ついでに遅刻魔らしいしな。 (そういえば、雲雀に目をつけられてないのか?は)「・・・?どうしたの」「なにが」「部活、行かないの」 「ああ・・・ま、ゆっくりしていってもバチは当たらねーよ・・・と思う」 「なんだ、それ」カラカラと笑った。やっぱり、こういうノリのやつは楽でいいな、と思う。 とは、いい友達になれそうだ。 ま、このあとも"ずっと"友達かは、わからないけれども・・・女でこんなにさっぱりしているのも珍しいよな。 「・・・なぁ、」「なに、山本よ」「男女間で、オトモダチって有り得る派?有り得ない派?」 は少し意味不明みたいな顔をしていたが、理解ができると同時に「は?そんなの、あるに決まってるでしょ」と、サラリと答えた。 (やっぱりこういうところ、最高だ!)「んじゃ、」「?」「一応、よろしく」と握手を求めるように、手を出した。 は・・・少し考えてから俺の手を、パチンと音が立つほど勢いよく握った。 「山本みたいなのが1人いるだけで、楽だわー!ま、よろしくねー」 (数年後、俺とは晴れて付き合い始めました!「ちょ、武なに言ってんのさ!」「え、なにって・・が、俺のカノジョになりましたっていう、・・・報告?」「別に言わなくてもいいじゃんか!恥ずかしい!」「ははっ照れるな照れるな(にかっ)・・・好きだよ、」)(めでたし、めでたし!) |