今日は快晴。雲一つない空を見上げ、背伸びをする。・・・とても、気持ちがいい。 久しぶりの外だ。(なんか、変わってる・・・か?) 何ヶ月前に外に出たときより、微妙に綺麗になっているような気がする。 前に外に出たのは、確か、・・・3ヶ月くらい前になるだろうか。 (書類を終わらせたり、戦闘に参戦したりしてたんだよね) まったく、隊長は横暴な人だよなァ・・・と、つくづく思う。 (入隊した時から、そうだったよな・・・隊長) ま、隊長直属の隊に居れるということを後悔してはいないから、いいけれどね。 さて、隊長にバレる前に戻ろうかな。(実は抜け出してきちまったのですよ) ガチャリ、・・・ 「ふんふんふんふふふん・・・只今、戻りまし・・・た?」 「お帰り、」 「たたたたた隊長?!」 「どこに行ってたの」 「え、えーっと・・・庭、です」 「ふうん。書類も残してかい?」 「(うわー、怒ってるよ!めちゃめちゃ怒ってるよ!)すすすすみませんッ!」 「ま、いいよ。今からやってよ」 「?! はいっ」 「但し、・・・」 「? なんですか?」 「全部、今日中に終わらせてよね」 嗚呼、この人に"まとも"を求めてはいけなかったことをすっかり忘れていた。 大体、この書類の束!絶対今日中とか無理でしょ、無理!!! あの人、なに考えているんですかって感じですよね。(私を殺したいんですか、あの人は!) 私は溜息をつきながら、自室へと戻ろうとした。 後ろから何か聞こえたような気がしたけれど、今は書類を終わらせることに集中せねばならない。 振り返らずに、走って戻った。 いや、本当は聞こえていたんだけどね、ムカツクから、無視してやりました。 (今日中とか、有り得ないんですよ!) * * * ふはー・・・あと、18枚くらいですかね。今は、えっと・・・4時? 思ってたよりも早く終わりそうだな。よかったー!!! ひば・・・こほん、隊長の小言を聞かずに済みそうだ! (前は真面目にやってたんだけど、結局終わらなくて小言を1時間弱、聞かされて死にそうになってしまったけれど、) うわ、だんだんニヤけてきちゃったよ(気色悪いことは知っているけどね!) ふふふ、当分は引きこもり生活とはおさらばだぜ!!! ふふふふ・・・今なら、隊長をも倒せそうd「失礼するよ」隊長が私の部屋へ入ってきた。 (え、え、な、何だろう?) 「あと、どれくらいなの」 「え、あー・・・15、6枚ですかね」 「そう」 「はい」 「・・・じゃ、これも追加ね」 「はい・・・はい?!」 ドサッ・・・ 私の目の前には、紙の束。・・・、徹夜でとうとう目がやられてしまったか、私よ。 これが書類だというのか、いうのか隊長!!!「そうだよ」あっさりと認めやがった?! う、うぅ・・・こんなヤツが私の上司だとは思いたくないわ。 でも、「僕はのれっきとした上司兼恋人だよ」くそぅ・・・読者も分かりきっていた、新事実をあっさりとバラしやがった!!! あーもう、なんでだよ!っていうか、さ。 「なんで人の心読んでいるんですか」 「読まれるほうが悪い。それより・・・ほら、終わらなくなっちゃうよ」 「え、?!マジなんですか・・・いくらなんでも、今日中は無理ですよ!」 「ふうん・・・じゃあ、綱吉に言って、君を骸の隊に入れてもらってもいいんだよ?」 「それだけは勘弁してくださいあの変態のところに行くんだったら書類でもなんでもするんでそれだけはやめてください」 ほんと、あの変態のところにいくんだったら、隊長がいるこの隊で引きこもり生活してた方がよっぽどいいです。 (だって、ねぇ?セクハラ行為を受けるよりは、マシでしょう)っていうか、脅しですか、脅しですよね隊長。 (そこまでして私に書類やらせたいのか)(自分では・・・しなそうだな、隊長は) くそう・・・今日中って、あれ、夜まで?もしくは、朝日が昇りきる前とか・・・? 「そうだよ、朝日が昇りきる前までに、終わらせてよね」・・・この人、もう嫌・・・。 でも、ほら、あれだよね・・・朝日が昇ってしまったらのことを考えておいて、ちょっと鳥肌が立っちゃったから、うん、必死に頑張るだけ頑張ってみるよ。 うん、そしたら隊長も許してくれる・・・はず!(自己暗示、自己暗示) 「本当に・・・、な」 「? なんですか?」 「いや・・・ほら、さっさと終わらせてよ」 「いや、無理言わないで下さいよ」 隊長は、私を待っているみたいに急かしてくる。だけど・・・そんなに早く終わるわけないじゃないですか! ほんと、今は黙ってますけど・・・ほんとに、キれますよ?!(しゃーっ)(効果音) 私は、黙々と目の前にある書類を書いていた。(だ、だって・・・終わらなかったら地獄が・・・!) 隊長はなにか言いたそうに、私をずっと見ている。・・・うっとおしいな。 「な、なんですか、さっきから・・・ずっと見てましたよね」「そうだけど」・・・会話終了。 (チーン)なんだろう、この微妙な雰囲気は。「あ、あの・・・」「さっさと終わらせなよ」 「うぅ・・・はい」私は気になる視線を無視するように、また書類へと目線を移した。 (くそ、気になるぜ・・・!) 「・・・隊長、どう見てもコレ、朝日が昇りきる前とかに終わりそうもないんですけど」 「・・・じゃあ、明日デートしてあげるって言ったらどうするの」 「え、マジですかマジですよねやたー!今日中ってか、朝日が昇りきる前に終わらせちゃいますね!」 僕による君のための (やればできるじゃん)(し、死にそうですけどね(げんなり)) (ま、これで当分引きこもらなくていいよ)(なんでですか) (あれ、3か月分の書類だから)(?!それを、私は1日で終わらせたのか!) |