今日もまた、俺は寝る(それが、俺の特徴みたいなものだからね)寝るときは場所なんて関係ない。 寝たい時に寝る、それだけだ(もう、俺はそういう人物なのだと周りに認識されているから、誰もおかしいとは思わないのだ) まあ、授業中に机の上でうつ伏せになっていたり、体育館裏で寝ていたり、裏庭で寝ていたりと様々だけど、最近は一か所にいることが多くなった。 屋上だ。最近は屋上にいることが多いと自分でも思う(そう、授業をサボるときも昼休みも部活に行きたくない時とかも、屋上に来ていると思う) 屋上は、日当たりがいいしぽかぽかしてすごく気持ちがいいんだ。 それに、とても静かでいいと思う(放課後なんかは、いろんな部活の掛け声が子守唄になってくれて、丁度いいんだ) 今日は、うん・・・気温も丁度いいし、日当たりも最高だ。 さあて、寝ようかな(ちなみに、今は昼休みの前の授業の時間だと思う・・・あれ、俺って今日、授業受けたっけ?というか、教室・・いたっけ?覚えがないんだけどなあ) 俺は、ごろんと寝転がった。目を開けると、青すぎるくらいの空があり、眩しくて目をずっと開けていられないくらいの太陽があった(ああ、それはとてもとても綺麗で、・・・俺がどれだけ汚いかを教えてくれた) 目を瞑った。見えるのは、テニス部のみんなの顔とあの子の顔だった・・・チャイムがなった(ああ、・・もうお昼か) ほら、足音が近づいてきた(それは、いつも聞く音で・・とても、俺が心待ちにしていた音だった)「う、わあ・・・いい天気だねえ」 この安心できる声を脳内に浸透させ、俺は起き上がった



「また、来たんだ」
「ええ・・・窓から見てて、気持ちよさそうだなと思ってね」
「ふうん」
「芥川は・・また、寝てたのか?」
「いや、寝ようとしてただけ・・だった」
「珍しいねえ・・寝てないなんてさ」
「そうなんだ」



隣に自然に座ったのは、だ(だ・・・俺とは違うクラスだけど、確か、生徒会の人だったような気がする)は、最近よく屋上に来るようになった。この春に、俺とは初めて屋上で話した(それもまた、昼休みの話で・・・どうも、は弓道部にはいっているらしいんだ)とは話していて、疲れないし・・・普通にしていても、いつもの俺を知らないは素っ気無い、俺でも普通に接してくれる(テニス部のみんなは、どちらのときでも扱いは変わらないんだ) 俺は、起き上がっていた身体をまた寝転がせた。 見えるのは、青すぎるくらいの空と、眩しくて目をずっと開けていられないくらいの太陽と、の横顔だ(は、容姿端麗なんだ・・・横顔も、とても綺麗だった可愛かった) 「芥川・・寝た?」「・・いや、」「なんだあ・・目を瞑ってるから、寝ちゃったのかと思ったよ」「といるときに寝ることは少ないと思うんだけどね」「うん、寝てるのって見たことないと思う」少し、笑いながら言った(少し、見惚れてしまったことは秘密な!) ああ、そうだ。忍足が言ってたっけ・・?『さんは競争率高いんやで?美人さんやし・・・ジローは、さんとたまに屋上で会うんやろ?羨ましいなあ』 ああ、いつものエロい声でね(あれは、本当に素なんだろうか・・・本当に、不思議だよなあ・・あいつはさ) まあ、の噂は聞いているけれど・・・やっぱり、すげえんだな



・・・、」
「なに、芥川」
「寝る、膝枕してよ」
「私の膝ですか」
「うん」
「私の膝枕気持ちよくないかもよ?」
のがいいから、別にいいよ」
「芥川・・そういうことを、真顔で言わないで・・」



そういって、照れた顔も可愛く見えてしまうのは・・何の所為だ?ああ、の膝枕は・・・やっぱり、気持ちよかった(やわらかいし、いい匂いするし、って・・俺は変態か?!) ああ、眠くなって・・・き、た・・・。あ、が今笑ったような気がする・・・かわい、かったな・・・。夢でも、会えるのかな・・





かわいい君をに見たい

(そう、俺はに惚れているということを知ったんだ・・・ああ、やっぱり・・かわいいなあ)