多分、今が最も騒がしい時間のピークだと思う。
昼休み、生徒の殆どが友人と昼食を食べに学園の色々なところに散らばり、話を咲かせていられる唯一の時間なのです(女の子なんか、きゃあきゃあと騒いじゃって・・・まったく、静かに食べていられないのだろうか)
そんな中、私は立ち入り禁止の屋上で一人静かに食べるのが習慣になってしまった。
何故、立ち入り禁止なのに入れたのか・・・それは、ガチャ・・・「ちゃん、今日は早いね」屋上のドアを開けて入ってきた人物、芥川先生が鍵を開けてくれたからというのが、第一の理由なのです「先生こそ、いつもはもっと早いじゃあないですか」そう、いつもなら先生は私より早く来ていて笑顔で遅いよ、と言って迎えてくれるのだ。
そうだ、今日はそれがなくて、変な感じだったんだ(本当、ひとりで屋上に居るのは気持ちいいけど寂しかったんだ)
「今日はさ、ちょっと待ってくださいって、女の子に言われたからさ」
女の子、というところに少し反応してしまった(先生も、わかっていてそういうことを言うから、嫌になっちゃうんだよね)「勉強、教えてたんだ」「まあね」
少なくとも、私と先生が好きあっていることは両方なんとなくわかっているんだけれども・・・流石に教師と生徒という禁断の関係まで築きたいとも思わない私は、すごく臆病なのだと初めて知った 「何?ちゃん、妬いてたりする?」 「妬いてなんかいませんよ」 「まじか」 「まじだ」 「くっそー残念!」 残念じゃねえよ、と私は先生の頭をぽかっと叩いて(殴って?)やった。 隣で痛がってるけれど、まあ気にしない(私はそういう女よ) それで、「その女の子にはどんな内容の勉強を教えたの?」私が問うと、「あ、やっぱり気になるんじゃんか」 こいつ、うぜえ!別にいいじゃんかねえ・・・一応、好きなんだし・・気になるに決まってるじゃんかよう(嗚呼、私がこんなに乙女になるとは、夢にも思ってなかったよ) 「あ、うざいって思ってる顔だ」「うざいもん」「酷え!」 けらけら笑う先生はとても可愛く見えた。本当にこの人、大人か・・・?っていうか、やっぱり、先生といるのが一番楽しいかもしれない(私は女の友達というものに恵まれていなくて、気が合わなくて、すぐに周りに人がいなくなってしまうのだ) 先生は、けらけら笑うのをやめて私の方を向いた「どんな内容か、知りたい?」 先生が妙に真面目な顔になったから、私は緊張した(だって、先生のそんな顔なんて、みたことがなかったから・・・初めて見る表情にどきっとしたのは、気のせいだ) 私はゆっくり頷くと、先生はいつものようににっこりとではなく、"男"の表情で笑った(それはそれは、妖艶だった) 私はその表情にどくんどくんと激しく動く鼓動に少し戸惑い、鼓動の音が大きすぎて、先生に聞こえるかもしれないとまで思った。 先生は、私の顎をくいっとあげて、キスをし始めた(え、ちょ・・先生・・・ええ?!) 先生のキスはとても上手で、っていうか、ファーストキスなんだけど、多分上手なんだと思う。 すっごく、気持ちよくて・・・なんか、天に昇る感じ・・? まあ、すごく気持ちよかったということです 「せんせ・・ちょ、こんなこと女の子にもしたんですか」 「違うよ」 「?じゃあ、なんで・・」 「ちゃんに、欲情しちゃったからかな」 「ば・・・っ!私は、女の子に教えたことを教えてもらいたくて・・・」 「ちょっと待って、って言ったのはちゃんでしょ?」 「は?」 「昨日」 「・・・ああ、そうでしたね」 「少し待ってたんだからね」 「ご、ごめんなさい」 「だめ・・・だけど、これからいうことしてくれたら帳消しにしてあげる」 「!なんですか?!」 「続き、シよ?」 |