机の上に紙がおかれた。ちなみに、今は数学の授業の時間だ。丁度時間が半分くらい過ぎたところだった(そろそろ飽き始めたころだったんだよねえ)この紙はなんだろう・・・?多分、回してほしいのかなあ?そう思って、私はその紙を後ろの男子へ回した。いや、正確的には回そうとしたのだけれどもね・・・どうやら、違ったらしい。振り向いて手紙を置こうとした瞬間に、遮られてしまった(手紙を置こうとした机の上に、手を置かれたんですよ)私は吃驚して、手が出ているほうを見た。それは、隣の席からで、隣の席は丸井くんで、そのことにも吃驚した(あれ、丸井くん・・・どうしたのかな?あ、もしかして前に回さなきゃだったのか・・・!?)私は吃驚してしまって、その手紙から手を離してしまった(勿論、その手紙は丸井くんの手の中に落ちてしまった)丸井くんは、その手紙になんか書いて、もう一回私の机の上に置いた。それを見ると、意外なことが書いてあった"へ、だってば!"私は隣の丸井くんを見ると、少し睨まれた(あ・・・早くみろ、って言ってるのかな・・・?)私は、初めてのことにドキドキしながら、震える手でその手紙を開いた(う、わあ・・・・丸井くんの字、だあ)"好きな人とかいんの?"一言だったけど、私にとっては凄く重い一言だった(え、好きな人って・・・?え、なんで?!)私は、震える手で"います"と書いて、手紙を折って、丸井くんへ返した(あれ、私・・・なんでこんなこと、書いてるんだろう)私は丸井くんの方を見れなかったけれど、すぐに返事が返ってきた・・・"だれ?"私は、"なんで?"と返してみた(質問、スルーしちゃった・・・なあ)手紙のやりとりなんてしているけれど、私は丸井くんと消しゴムの貸し借りと教科書を見せたりするくらいしかしたことがないと思う(それに、自分でいうのもあれだけど、多分、地味な方だと思うんだよね)少し、授業のノートをとっていると、肩を叩かれた(え、手紙じゃあないの・・・?!)丸井くんは私の右耳に息がかかるまで近づき、囁くように、言った

好きなんだから、気になるに決まってるだろぃ?






赤の侵食

(まったくは、精一杯の俺のアピールも全部気づいてなかったのかよ!)