今日もまた、お昼を買う人たちの争いが始まるんだろうなあとのん気に思っていたのは、ついさっきだった。 丁度12時半が過ぎた今、ものっそい人混みができている(まあ、この人たちの全部が全員お昼目当てではないのだけれど・・・やっぱり、いつ見てもすごいね) しかし、その争いは他人ごとではなくて・・・購買委員だから、レジをしなくてはいけないから大変だ(一人が終われば、また一人が商品を出してくるし・・・飽きるよ!) そして、レジをうちはじめて数十分・・・昼休みも半分くらいにさしかかったときに、ようやく、人がいなくなった。 プラス、商品もなくなったけれどもね(すっかり、カラッポですよ) お腹がぐーと鳴った。ああ、そういえば・・・私はお昼を食べていないんだっけ・・・? でも、周りを見ても・・・うん、私の好みのものはないんですよね(だから、カラッポなんですってば!) ああー・・・メロンパンとかさ、せめて食パンくらい残っててほしいよね。 食パンも残ってないってどういうことですか(そうだ、ここは本当にお金持ち校なのか?!) 私は仕方なく、一応持ってきておいた弁当を取りに教室へ戻ろうとした。 が、生徒が一人やってきた(・・・なんだろう?ぼーっとして、)金髪・・・ああ、芥川くんか。どうしたんだろう・・・いつもはこないのに・・・って、ええ?芥川くんが起きてる・・・! め、珍しいなあ・・・いつもはこの時間は寝てるだろう、お前ええええ! まあ、どうでもいいんだけどさ・・・なんかあったのかな?(っていうか、飲み物コーナーを・・うろうろ?しているよな、あれはさ) お、なに買うか決まったみたいだ・・・持ってくるぞ!(あれは、牛乳・・・?)



「これー・・・ください」
「あ、はい・・1点で、100円のお買い上げです」


そういえば、氷帝の購買のレジ係って、バイトみてえですね(だって、学園の中でこんな喋り方で接客ですよ)


「あー・・・はい、」
「丁度100円をお預かりします」



じーっと芥川くんが私のほうを見ている(え、なになに?なんですか、ちょっと・・・恥ずかしいんですけど!) っていうか、芥川くんはまつげが長いなあ・・・あと、二重か。 それと、程よい頬の肉でねえ・・・うん、綺麗ですよ(やっぱり、テニス部って・・・美形が揃っているのね) まあ、芥川くんは美形というよりも、可愛いとかかっこいいとか・・・綺麗とかいう言葉が似合うと個人的思います(美形ではないんだなあ・・・!) 芥川くんは相変わらず、私をじーっと見ている。 え、ちょっと・・・恥ずかしいとか、そんなのを通り越してさ、不安に変わってきつつあるんですけど・・・え、私の顔ってばそんなに変ですか(し、ショックだあ・・・!) そんなことを思っていると、芥川くんが口を開いた「名前・・・っていうの」「え、?あ、はい・・そうですけど」 そういうと、芥川くんは眠そうな目をしながらだけど、にこっと笑って「可愛Eーね・・・にしし」といった(あれ、笑った・・・?のか・・・?) なぜに可愛い・・・?しかも、私は可愛いと認識されてしまったのか?でも、私眼鏡っ子ですよ・・・! 皆が認めるくらい地味ですよ・・・でも、可愛いって・・・可愛いって!(2回言ったよ、この子) 芥川くんはさっき買った牛乳を飲みながら、もう1本をレジの上においた(あれ、1本買ったはずじゃあ・・・?) 「ああ、それは・・・俺からの、プレゼント・・だと、思ってねえ」芥川くんて、優しいね




ミルクボーイ

(それから、毎日芥川くんはレジをうってる私の元へやってくるのです。勿論、牛乳を持って・・・ね)