何故でしょうか。 何故私は部員でもないのに、男子テニス部レギュラー専用の部室にいて、ジローの膝の上にいるのでしょうか!(大体、普通は逆だと思うんですけどね) っていうか、問題はそこじゃなくてですね、何故私がここにいるかなんですよ!(ここ注目ですよ) 「私がなんでここにいるのよ」「あーん?そんなことも知らないで捕まったのかよ」 って、あれはやっぱり、捕まったという表現であってるのね! 私はここに来る前、押したり荷半ば無理やり担がれてここに連れてこられたのだ (まったく、背が高いし、忍足だから目立つったらありゃしない!) まあ・・・呼び出しされてしまったら、こいつらに慰謝料請求してやろうかな! 「で、なにするのよ」「我慢大会するんだとよ」「は?」 「お前耳ねぇのかよ?我慢大会だとよ」 「いや、なんでそういうことになったのかが知りたいんですけどね」 「まあ・・・かれこれこういうわけなんや」「知るか!」 さて、何故か我慢大会をすることになったレギュラー陣・・・あれ、私は? 私は傍観者ってわけなのね・・・あれ、傍観者? 「私、傍観者ならさ、いなくてもいいんじゃあないのかな」 「いや、先輩はいなくちゃなんですよ・・・ね、宍戸先輩!」 「ん?あ、ああ・・・まあ、お前がいないと始まらないな」は?私がいないと始まらない? 「どういうことですか、それは・・・まさか、」「ええ・・そのまさか、かもしれませんね」 きらきらした笑顔で言わないでよ!その爽やかさが逆に苛つくんだってば! 「先輩、逃げるなんて考えは止めたほうがいい」「ひ、日吉ッ!?」 にゅっと顔を出したのは、日吉だった(い、いきなり顔を出さないで・・・!吃驚したあ) 「ににに逃げるだなんて・・・大体、なんで今日はジローが起きてるんだよう!」 がっしりと腰を掴まれているのだから、逃げることなどできるわけがないのだ (ちょ、ジロー・・・その笑顔はなんだ?!)



「ルールは簡単だ」
「は?ちょ、無視?この体制無視ですか」
「○○に触れないで過ごせれば、○○の1日を好きなように使える権利を与える」
「ちょ、そんなの聞いてな「言ってないですもんね、先輩
はいすいませんでしたごめんなさい



まさか、長太郎に遮って言われるとは思いませんでした (いや、本気と書いて真面目と読むようにね) っていうか、じゃあ・・・全員が触らなかったら私の1日がレギュラー分だから、ええ・・・樺地はどうなんだろう? まあ、一応いれたとしても8日は消えるぞ?ちょ、私の休日・・・! ということで、邪魔すること決定しましたー(わーぱちぱちぱち) 「じゃあ、今から始めようや・・・ジロー、放してやりい」「Aー・・・どうしても?」 「負けてええんなら、ええよ」「うー・・やだ」 ジローは口をあひるの口にして放してくれた(はあ・・・ジローもなんで私なんかを膝の上に乗せていたのでしょうか!) 私は、これからすることを胸に秘めて、にやりと笑った (あははは・・・私が邪魔するなんて、思っていないでしょうにね・・・可哀想!) レギュラーは、ぞろぞろと出て行った(そう、今は放課後なんですよ!)





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よし、まずは・・・岳人とかなら簡単に触れそうなんですけど!(何気に酷い) よし、まずは赤い跳んでるやつを探そう・・・忍足か日吉も一緒にいるかな? ダブルスパートナーだしさ(おわ、一石二鳥じゃん!)さあ・・・隠れてないで、出てくるのよ! って、あれだよね・・・完璧さあ、あの赤い跳んでるやつは岳人だろ! (赤いしさ、一般人であんなに跳べるやつなんていないからね!)さあて・・仕掛けるとしますか 「岳人、タオルー」「おう!そこにおいとけよ!」 「え、だめでしょ・・・だって、岳人の跳んだあとは砂煙たってるんだから、汚くなっちゃうよ?」 「別にいいって!忘れたのかよ?俺は○○に触れないの!」 「そっか・・・でも、そんなことより、岳人に清潔なの使ってもらいたいんだよね・・レギュラーだしさ」 きゅん・・・岳人の心の内が聞こえたような気がした(あくまでも気がした、ですからね) 私は岳人にわからないようににやりと笑った(笑ってしまった、のほうが表現ではあってるかもね!) 岳人は跳ぶのをやめて、私の方に近づいてきた・・・よっしゃ!「岳人・・・これ、」「おう」 手渡しすると、私は岳人に抱きついた「岳人捕まえたー」「え、ちょ?!」 「はい、岳人の負けね!」「・・・は?」「私に触っちゃったから、負け!」 「は、はめたな?!○○!」「騙された岳人が悪いんだよー!」「くそくそ!」 はい、無視の方向で・・・!でも、この調子でいけばいいと思わないですか (絶対みんなひっかかるとは思わないけどさ・・・長太郎とか長太郎とか) ああー・・ジローとかどこだろ?いつもは屋上にいるけど・・・ううん? 今日は戻るのは面倒だろうしなあ・・・やっぱり、木陰とかにいるかな?行ってみようーっと! (さあて、ジローはどこだろうねえ?)「岳人ー」「(くそくそ○○め!)んだよ」 「ジローどこにいるかわかる?」「知るかよ・・・木の木陰にもいるんじゃねえの?」 「あ、やっぱり?ありがとね!」「(やっぱりってなんだよ、やっぱりってよ!)」





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木の木陰、木の木陰・・・っと、やっぱり・・・体育館の裏とかは涼しいね! (そして、寝心地がよさそうだ!)さあて・・・どこでしょう? ああー・・それにしても、なんでこんなことになったんでしょうか! (私ってば、関係なくない?そうだよね!)本当、嫌になっちゃう! って、「ふんぎゃ?!」私は何かに躓いて転んでしまった(なんか、柔らかかった・・・?) 私は起き上がって見てみると、金色の物体・・・って、「ジローじゃんか!」 「んー・・・○○?」「そうだけど!こんなところで寝てないでよ!」「ごめんねー」 うわあ、まだ寝ぼけてるよ・・・絶対にさ(目が半分しか開いてないしね) あ、そういえば・・・「ジロー、負けだね」「え?」 「だって、私躓いちゃったし・・・触っちゃったよ」「あ、本当だー」 あんまり焦らないのね、ジローはさ(岳人なんて、あんなに怒ったのに!) どうしよう・・・私このまま跡部とかに触りにいくと、仕事しろ! って言われそうなんだよね・・・「ジロー、部活いかないの?」 「いくよーけどね、○○と一緒にいるほうがいいなー」 ま、この子ったら!うれしいことをいってくれますね「そうなんだ」「うん!」 私は、この言葉を聞いたら元気が出てきました (跡部の小言なんて、聞き流せばいいよね!そうしよーっと)「じゃあ、私はいくね!」 「いくの?」「うん」「・・・ここにいてよ」 え?と聞き返そうとしたら、がばっと抱きつかれてそのまま倒れこんでしまった (え、と・・・この体制は、もしかして・・・っ!)「すー・・・・すー・・・うにゅ」 「(うにゅ?)ちょ、ジロー!寝ないで・・・!」 そう、押し倒されたままの体制なんですけど・・・寝ないで!誤解を招くから、寝ないで・・・! (切実に・・・!)「○○ー・・・気持ちEー・・・」え、どんな夢見てるの!? 気持ちいいって、なにが?!(え、ちょ・・・どんな夢か想像したくないんですけど?!) 「ジロー・・・ジロー!」「う・・?なに・・・って、うお?!」 「うお?!じゃなくて、降りて・・・!」「ご、ごめ!今降りるCー」 お、重かった・・・というか、見られなくてよかったよ



「ジロー・・真面目に重かったんだからね」
「ごめん!本当、あんな状況で寝るとは思わなかったCー」
「は?」
「いや、俺と○○って、晴れてあーいう状況になれる関係になっt「なってないから!」
「え、そーなの?」
「そーなの!」
「ちぇっなあんだ・・・つまんないCー」



つまんないって、あんた!私の上にのっておいて・・・なんてことを! (大体、私とジローがそういう関係って・・・つまり、)「○○、本当に嫌だった?」「は?」 え、・・・本当に?って、どういうことだ?「だから、本当に俺に押し倒されて嫌だった?」 そ、そういわれてみれば・・・そ、そんなに嫌じゃあなかったかもしれないかもしれないよなあ (だって、そのときは嫌というよりも恥ずかしいっていうか、見られたらヤバい! みたいだったよなあ)「嫌・・・じゃあ、ない?」「そっかー・・・そっかー!」 あれ、ジローがにこにこしてるし、いつの間にか目が開いてる・・・? 「○○、俺ね、○○のことが好きなんだよ!」「は?っていうか、ここでいうか、普通!」 「今がいいタイミングだと思ったの!好き!ねえ、○○は?」 「はー・・・はいはい、好きですよーだ」ジローは私の手を握って、コートへ向かった (私は多分、この手を離すことなどないのだろう・・・例え、分かれるときがきてしまっても、我慢・・・できないよなあ!(我慢大会なんて、嫌いだあああああああああ!)




我慢大会