「もう、ジローなんて知らない!」
「え、ちょ・・・!」



うう・・・本当、ジローなんか嫌いだあ!(嫌いだけど、それ以上に大好きなんだ) 私が今、怒っていることには理由があって・・・昨日、私が一人で買い物に出かけてたらジローがそこにいて、話しかけようとして少し近寄ってみたら女の人が隣にいたんですよ(しかも、楽しそうに!ジローが起きてるっていうこともショックだったけど!) 本当、嫌・・・私は、なんだったんだろう?というか、ジローがそんな人だったなんて・・・!(忍足とかはそんなことをしそうだけどさ!) ジロー・・・本当に好きなんだよね、うん、大好きなんだ(だからこその、こんな気持ち・・・本当に、どうしてくれるんだ!) そんなこんなで、只今屋上でございます(私の定番のサボり場所といったら、ここなんですよ!) はあ・・・だって、私だってこんなこと思ってなかったよ予想外!(なんで・・・なんで?ジロー・・・っ!) ジロー・・・私に飽きちゃったかなあ?そういやあ、一緒に並んで歩いていた人、小柄で可愛かったなあ・・・私、あんなに女っぽくないし、ジローをあんなに楽しくさせてあげれたっけ? 駄目だ・・・考えるだけで、不安な思考に押しつぶされそうだ(ジローもジローなんだよね・・・!) はっきりと違うって言ってくれたら、私だってこんなに不安にならないし、・・・それに、本当は信じてるんだよね(これから、ジローが走ってきて、違うんだよ!って言ってくれるっていう、期待がある) ああ、なんか目の前が霞んできた「じろー・・・、すきなのになあ」涙がぽろぽろと頬を伝った(本当、なんで私ばっかりこんな思いしなくちゃいけないんだよう!) 涙は止まる気配はなく、止め処なく溢れてきた「ふ・・・うぅ、・・っ」 駄目だ・・・ジローと付き合う前はすっごい、辛い思いとかもしてきたけど・・・やっぱり、好き合ってからのこの気持ちは前と違う・・・すっごく、好きだあ(本当、に・・・ジロー、好きだよ) 不意に、ドアが乱暴に開く音がした(あれ・・・誰?こんなに急いでるのは、・・・?)ガチャンッ「!」「う、ぇ・・・?」「いた・・・、よかった!」ジローはそういって、私を抱き寄せた(じ、ジロー・・・?!な、なん・・・で?!)



「ぐすっ・・・なんで、ジローがここに・・?」
「探した」
「そ、か・・・いいの?」
「なにが」
「私なんか探しt「なんかじゃない!



驚いた・・・ジローがこんなに怒るなんて、拗ねたりいじけたりすることはあっても私に怒鳴ることなんてなかった(ジロー・・・初めて、怒鳴ったのを聞いた) 「あ、ごめ・・でも、・・・本当、誤解を招くようなことして、ごめん」「・・・え、誤解?」 「そう、誤解・・・あれ、従姉弟の姉ちゃんなんだよねえ」そっかそっか、従姉弟のお姉さん・・・って、親戚だったのかあ!(は、恥ずかしい・・・やばい、めっちゃ恥ずかしいんですけど!) 「っていうか、も全速力で屋上まで上らないでよ!ったく、足は早いことを自覚してよ」 ちょっとジローがぼそぼそ言ってるのは聞こえなかったけれど、兎に角・・・私の勘違いだったわけで、めでたしめでたしなわけですよね! 「めでたいわけないじゃん・・・でも、俺安心したC!」「は?なんで」 「って、あんまりベタベタとかしないしさー俺本当に好かれてるのかなって不安だったんだよね」 「あ、・・ごめん」「でも、これでわかったC!」「へ?」「は泣くほど俺が好きだってことがね!」「う、それを言うな!恥ずかしいんだから・・・」 「超可愛Eー・・・ねえ、今日はこのままサボっちゃお?」 晴れて誤解も解けて、スッキリした気分になった私は謝罪の意味も含めて屋上でサボることにした(本当、ごめんね・・・!) 「やた!と日向ぼっこできる!」「(日向ぼっこ・・・)ジロー・・好きだよ」「わかってる」 「本当にね、好きって・・・思った」「俺も・・・のこと、大好きだC!他の誰にも渡さねえ!」 こんなことを言って許されるのは、ジローだからだと思った




すきやき

(すき、だから・・・やき、もちをしちゃうんだよ!本当、大好きだからね!)