やっばい、遅刻・・・!只今、帰りのホームルーム中だ・・・ちなみに、今日はバイトの日だ(やばい・・なんで今日バイト入れちゃったんだ、私!)まあ、連絡を入れれば別に焦らなくてもいいんだけど・・・今日に限って携帯忘れちゃったし!(自分の携帯番号は覚えてるけど、バイト先なんて覚えているわけがないでしょう!)ああー・・なんて不運なんだ、私ってば!「じゃあ、今日はこれで終わりにする」「起ー立、礼」さよならーの声と同時に私は教室を飛び出した(普段おとなしい私が飛び出していったのが、どれほど目立ったのかを翌日の教室で知ることになる)い、急げ・・・!もう遅刻なんだけれど、諦めてはいけない・・・すごい急いだことを見せなければ、クビになってしまう!(それだけは勘弁なんだよね!)そう、私のバイト先は駅の前でよかったと思うのはこういうときだ(電車とか乗らなきゃとかだったら、死んでるよ!)カランカラン、「すいませ、」「遅かったね?なんかあったの?」「いえ、ホームルームが長引いちゃって・・すいません!」「いや、遅刻魔じゃないからいいよ・・・たまには、ね」先輩・・・!優しくてよかった、そう思ったのも束の間・・・「まあ、30分弱・・・遅れた分は、働いていってね」「・・・はい」そんなに優しくはなかったみたいです、はい(やっぱりねえ・・・この人Sっぽいもんな)「さっさと着替えて、レジして頂戴!」「はいー」私がバイトしているのは、駅前の普通くらいのファミレスだ(ちなみに、私は普通の高校生です)私はささっと着替えて、レジに向かった・・・ああ、この時間はここ・・混むんだっけ?学生がたくさん入るんだった・・・しかも、料理がおいしいとか言って、いろいろくるしね(まあ、私もたまにお邪魔してますけどね)カランカラン、「いらっしゃいませ、何名さまでしょうか」「7人や」「7名さまですね?では、こちらへどうぞ」学生7人を空席へ案内する(あ、この席とくっつけようかな)しかし、美形だな・・・しかも、あの氷帝高等学園の制服着てるから・・・相当なお金持ちだわ(うわ、なんかきらきらしてるように見えてきた)「ご注文決まりましたらお呼びください」私はそういって戻った(なんか、緊張してきた・・・!)しかも、あの金持ちの集団のトップであろう人たちに見えるんですけど・・・!落ち着け、落ち着くのよ・・・相手は同じ高校生、なにも緊張することはないのよ!(壊れた)「すいませーん」きた・・きたきたきた! 「ご注文お決まりでしょうか」 「ええと・・・アイスコーヒー4つと、・・・ジローなに食うんだ」 「んうー・・・なにがあるの?」 「これ・・・パフェとかどうだ」 「えー・・・あ、岳人一緒に食べない?」 「おう!じゃあ、パフェ1つな!」 「・・・ご注文を繰り返します、アイスコーヒーが4つ・・・パフェが1つ・・以上よろしかったでしょうか」 「ええよ・・・なあ、お嬢さんどこの高校?」 「え、ああ・・・すぐそこの高校ですけど・・・」 「なんて名前なん?」 「え、ですけど・・・」 「苗字やのうて、名前」 「え・・・と、」 「おい、忍足・・・困ってるだろうが」 「だって、かわええやん」 「だからって、ここでナンパしなくても・・・」 「まったくだ」 「すいません、うちの先輩が」 「鳳、俺が全部悪いみたいやんか!」 「だってそうでしょう?」 ・・・ごめんなさい、このノリについていけない・・・!っていうか、この人声エロ・・・そして、後輩さん?爽やかさと同時に見えた黒いものはなんですか?私が行こうとしたら、腕を掴まれた(え、まだなにか・・・?!)私は掴んでいる手を視線で辿っていくと、金髪の彼にたどり着いた(・・・あれ、寝てなかったっけ?)「ど、どうかされたんですか」「・・・ケー番教えて?」ずっきゅうーん(ハートの矢が心に刺さる音)やばい、この子・・・母性本能をくすぐるんですけど!めっちゃかわいい・・・・「あ、の・・・今忙しいんで、会計のときに、お渡ししま・・・す」失礼します、とそそくさと去った |
「ジロー・・・お前、前から狙ってただろ」 「にしし・・・バレた?」 「お前が番号聞いたときからな」 「まったく、ジロー先輩は小悪魔的っていうかなんていうか・・・」 |