AM8:26 叩き起こされました


、起きなさい!一体何時だと思っているんですか!」
「ん・・う、観月さんですか」
「日曜日だからって、だらけるんじゃありません!」
「いいじゃあないですか・・・別に、何か用ですか」
「(スルー)さあ、準備をなさい!早く!今すぐに!」
「わかりましたわかりました!」



くっそ!朝からなんなんだ、観月さんは・・・私は低血圧なんだよ!眠いんだよ!ちなみに昨日の就寝は9時だ!至って健康的な生活をしていますよ!私はむくっと起き上がって、クローゼットから私服を取り出した(私服なんて、すごく久しぶりですよ!当分着てませんでしたもんね)私は一応お気に入りの中の一着を着ることにした・・・ええと、ほら・・久しぶりのお出かけですから、ね!別に観月さんと出かけるからじゃないですよってああ!言っちゃった!私は何故か緊張してきて、震える手を無理やり力を込めて震えを止めながらゆっくりと着替えた(へ、変じゃない・・・かな?)「早くなさい・・・まだなんですか?」「き、着ました着ました!」私はドアを少し乱暴に開けて、観月さんの前に出た(う、わあ・・・観月さんかっこいいなあ!超かっこいいんですけど、ええ?!)「み、観月さんはもう着替えてらっしゃったんですか」「ええ、貴女の数分前には着替え終わってましたよ」私はすいません!と深く頭を下げた(直角は超えたんじゃあないかってくらい、下げたんですよ)私はゆっくりと顔を上げると、観月さんはぼーっとこちらを向いていた「え、っと・・・観月さん?」観月さんははっとして頭をふるふるさせた「いえ、・・・なんでもありません」観月さんはそういうと、私の腕を掴み早歩きで歩き出した



AM10:12 どこかに着いた模様です


「ちょ、どこにいくんですか!」
「少しお待ちなさい・・・ああ、もう少しかかるみたいですね」
「無視か!」
「さて、もう少しですよ」
「(ぱあぁぁああ)え、そうなんですか!」
「(単純女め!)んふっそうらしいですね」



ん?心の声が聞こえたような・・・まあ、気のせいだよね!もうすぐって、どこに行くんだろう・・・?何気にスルーされたよねえ?っていうか、何気に優しいんだよなあ・・・電車とか絶対窓際に寄せてくれるし、疲れたかなとか思ったらさも自分が疲れたかのようにして休んでくれるし・・・観月さんは本当は優しいんだよね小姑だけど!(結婚して、あんなお姑さんがいたら私どうなるんだろう・・・?)観月さんは、さっきと同じように私の腕を掴み早歩きで歩き出した(しかし腕を掴む力はそんなになくて、私は自分でついていくようにして歩いたのです)ああ、やばい・・・今すっごくドキドキしてる!こんなに鼓動が早くなることなんて、ないよ・・・観月さんだから、なんだろうなあ(このドキドキは腕から観月さんに伝わりそうで、ものっそい恐ろしいのも混ざってることは秘密!)ああ、このまま観月さんに抱きついてしまおうか?こんなにも、この短い距離すら邪魔だと思ってしまうなんて思いもしなかった(私は、観月さんのことが・・・、この先は言わないでおこう)只管観月さんについていっていたら、ぴたっと観月さんが止まった(勿論、ベタだけど私は観月さんの背中にぶつかってしまったのです)「いた!いきなり止まらないでくださいよ!」「すみませんね・・でも、着きましたよ」私ははっとして見渡すと、右斜め前に結構古びている店があった(しかも、その店は普通の家みたいで急いでいたらわからない感じなのです)「ここ、は・・・なんの店ですか」「入ってみれば、わかります」私は観月さんにつれられて、一緒にはいった



AM11:03 お店に突入!


「いらっしゃいませー・・・今日は彼女も一緒なのな」
「うるさいですよ・・・いつものを、彼女にもお願いできますか」
「勿論」



なんだろう、この雰囲気は・・・不思議ですね!っていうか、落ち着けるみたいな・・・でも、観月さんこんなお店に来てたんだ!やっぱり、大人なんだなあ・・・観月さんは大人!私がぼーっとしていたら、観月さんが手を引っ張った「何をぼーっとしているんですか」「あ、いや・・すごいなーって思ってですね」「まあ、お座りなさい」「はーい」うーん・・・なんか、カウンターにいる人と仲がいいみたいだったなあ・・・男の人でよかった!ああ、女の人でもいいけど・・・でも、なんか心配になっちゃうし!大人の男の人ってかっこいいよなあ・・・ダンディ!そんな人と仲がいい観月さんもダンディ?いや、違うと思うけどさ!「観月さんは、このお店の常連なんですか」「何故ですか」「何故って・・・なんかお店の方と仲がいいみたいだったし、いつものって・・・なんか常連さんとか素敵だなあ」観月さんはふっと笑って、私を見た「貴女は何気に観察してらっしゃるんですね」「そうなんですか?」「聞かないでくださいよ」そんなこんなで、観月さんが頼んだものが出来たみたいだ(あれ・・いい匂いだ)「これでいいんだろ?はじめくん」「ええ」「そこの彼女もゆっくりしてってね」「あ、はい」なんか気さくな人だなあ・・・やっぱり、大人の男の人って素敵だ



「ここの紅茶の香り・・・いいですね」
「貴女にもわかりますか・・ええ、ここの紅茶はそこらの紅茶と比べてはなりません」
「そんなにおいしいんですか」
「まあ、飲んでみてください」
「はい・・・ん、本当だ・・・おいしいです」
「そうですか・・・よかったです」
「有難う御座います」



「そうだ」カウンターのほうから声がした「あ、ええ・・と、」なんて呼べばいいんだろう・・・あ、「ま、マスターって呼べばいいんですかねえ?!」私がそういうと、マスター(仮)は爆笑し始めて、ケタケタ笑いながら言った「ああ、ま・・マスターでいい、いいよ!」「爆笑しすぎですよ、マスター!」「いやいやいや、面白いこというのは君だからね?」マスター・・・そんなにおかしいのでしょうか「あ、それでなんですか」「ああ、今日は大変だね」「へ?」「いや、はじめの誕生日とかなんとか言われてでここまできたんじゃないの?」誕生日・・・?え、観月さんの誕生日・・・ええ?!「誕生日だったんですか、観月さん!」「はあ・・・なんで言ってしまうのですか」「あ、言ってなかったの?悪い悪い」「ったく、シナリオもなにもあったもんじゃないですよ」わわわ・・・どうしよう!なんにも祝えてないっていうか、迷惑かけてばっかりじゃん私ってば・・・誕生日なのに!なのに!どどどどうしよう・・・!


「ちょっと、・・今から祝おうとか、どうしてとか思うのはやめてくださいね?」
「(ガーン!)じゃ、じゃあせめて私、これから料理でも・・・!」
「貴女は、料理なんてできたんですか?」
「酷いですよ!・・・料理くらい・・・、料理くらいでき、ますよ!」
「その間はなんですか、その間は!」
「うっ・・・」
「貴女はなにもしなくていいんです」
「でも、それじゃあ私の気が済まないんです!」
「僕は、貴女といられれば・・・一緒に過ごせるだけで、いいんですよ」
「観月、さん・・・」


好きです





二七事件