私が跡部のクラスに遊びに行った。だけどすごく不機嫌な顔をしていたから何を言い出すかと思ったら、名前で呼んで欲しいらしい。私はなんとなく、本当になんとなくだけどすぐに言うことを聞いてしまうのが腹立たしく感じたから、「やだ」と言ってやった。跡部の不機嫌の象徴とも言える眉間のしわがますます増えた 「なんでだよ、アーン?」 「特に呼ぶ理由もないと思って」 「俺様が呼べって言ってんだろーが」 出たよ。この俺様思考どうにかならないのかな・・ならないね、うん。私ははあ、と溜息をついて跡部のほうを向いた。そして、「そんなに呼んで欲しいの」といった。跡部は、「悪いかよ」と微かに耳を赤くさせていった。その態度が少し可愛く思えた 「じゃあこれからは名前で呼べばいいわけね」 「ああ」 跡部が頷いたのを確認して、私は跡部に耳を貸してと言った。跡部は少し屈んで私の方へ近づけた。私はニヤリと笑い、耳にふーっと息をかけてやった。跡部は素早く耳を押さえて、「!」と叫んだ。私は笑いながら、「ざまあみろだよ、景吾」といって私の教室へ戻った |