「ジロー」
「なに?」
「さっきからさ」
「ん」
「けーたいばっかいじっててつまんなくない」
「別に〜」




たまに・・じゃないな、よく入り浸っている。彼氏がいるくせに、けんかするといつも俺のところにくるんだ。俺の気も知らずに。は隣の花屋に住んでいて、窓から出入りできるくらい家が近い。はたまにお風呂上りでショーパンとTシャツの姿で俺の部屋に来る。はあ・・




・・」
「なに」
「彼氏んとこ行けよ」
「けんかちゅーだってば」
「あっそ」




俺はの彼氏を知っている。向こうはどうだかわからないけれど。俺はほしいものは今まで全部手に入れてきたから、これからも手に入らないものなんてないと思っている。の彼氏を調べていたら、跡部から面白いものが送られてきた。は、「見せて」といって携帯を覗き込んできた




「ほら」
「こ・・これ、なんなの」
「見たらわかるでしょ?」




の彼氏が他の女と一緒にいるところを写した写メを見せたら、は携帯をじっと見つめ静かに涙した。俺はその姿を見て、静かに笑った





君が泣くって知ってたよ

(ねえ絶望は見えた?)




お題提供∴リライト