久しぶりにブン太と出かけることになった。というのは、ブン太はここんとこ部活で忙しそうにしていて、私もなかなか喋ることが出来ない日が続いていたのだ。それだったが、昨日の夜に電話がきた。なんとなく久しぶりで緊張してしまい、かすかに震えている手で電話をとったことを覚えている


あー・・・緊張してきちゃった。こんな風に出かけるのなんて久しぶりだし、それに・・・こんなに気合いれちゃってよかったのかな、とかなんとか。ミニスカートなんてはいちゃってさ。もう春だし暖かくなるっていってたから、結構薄着だし・・・きもく、ないかな




「あ、ブン太」
「悪い。待ったか」
「ううん」
「そうか・・・」




そういうと、ブン太は少し私をみてぼーっとした。私は首をかしげて、「どうしたの?」といった。ブン太は、「お前・・・」というと黙った。そして、なんでもない、といって歩き出した。・・・変なブン太だなあ




「そういえば、どこへいくの?」
「ゆっくり話しながら歩きたいと思ったんだけど・・・嫌か?」
「ううん。私も話したいな」




それから私たちはいろいろ話しながら街をぶらぶらと歩いた。最近部活が厳しくなったこと、担任のこと、クラスのやつがこんなことした、とかいろいろ話した。「そろそろ休憩するか?」とブン太が聞いてきたので、私も足が少し痛かったから、「うん。そうしよっか」といって、ベンチに座った


ブン太は、「飲み物買ってくる」といって、そのまま歩いていってしまった。その後姿をみて、めっきりかっこよくなったなあ・・・と思った。もともと女子には騒がれていたけど、最近それが酷くなっているような気がする。私・・・彼女、だよね?時々不安になる。すると、男子高校生2人が私に話しかけてきた




「ねえ、キミかわいーね」
「・・・そうですか?」
「かわいーよ!俺ら暇なんだ」
「ひとりなら一緒に遊ぼうよ」
「すいません、ひとりじゃあないんで」
「じゃあツレはどこ?」


「俺だけど、俺の女に何か用なのアンタら」




ブン太がくると、男子高校生たちはそそくさとその場を去っていった。ブン太は私を優しく抱きしめた。この胸、久しぶり・・・。前よりも筋肉がついて、頼もしくなった。ブン太は、「ったく、そんな格好してくるからナンパされんだろぃ」といった。「は?」というと、さっきよりもぎゅっと抱きしめて、「今度から、俺以外の男の前で、んなかわいい格好すんじゃねえぞ」といった




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