「ねえ」 「っな、なに・・・?」 「昨日、俺以外のやつと喋ったよね」 「あ、あれは委員会のことで・・・」 がいい終わる前に、乾いた音がした。俺が、を叩いた音だ。「俺、喋っちゃヤダっていったよね」少し詰め寄って、を見た。にはにらまれているように見えたのか、びくっと肩を揺らした 「が、無理だっていうなら・・・」 「っいや!ジローくん、私、!」 「いいよ、無理なら無理っていってくれて」 「ジローくん、私、私・・・」 「俺はのこと好きだけど、」 「じ、ろー・・・くん・・・わた、」 「が無理ならしょうがないよね」 俺は悲しそうな顔をして、を見つめた。は既に泣いていて、顔に手をあてていた。その場を去ろうとする俺には、「ジロー、くん、まっ・・・て、」といって、ひきとめた。は、しゃっくりでうまく喋れてないけれど、必死に言葉をつないで、「わた、し・・・ほ、ほかのひと、としゃべ、らないっように、するっから・・・おね、おねがいっ」といって、俺の背中に抱きついた 「・・・」 俺はかすかに笑って、を抱きしめた。耳元で、「大好きだよ・・・」と囁いた。がこくん、とうなずいた。そう、大好きだよ |